コヤマングローバルの日記

うつで入院も経験し約3年の休職後、2015年6月から復職。仕事にプライベートに充実していましたが、2021年に再発本格化し現在2度目の長期休職中。うつとよりそいながらの日記や社会・政治・経済・書評・スポーツなど諸々のことを思うままにアップします。

経営共創基盤CEO冨山氏の「G型」「L型」大学

5月27日の日経新聞で、経営共創基盤CEOの冨山さんが、持論である「G型」と「L型」を国内の大学にも適用せよ、とおしゃっていました。

 

www.nikkei.com

  • 国内の大学を「G型」と「L型」に分ける
  • 「G型」→「グローバルで通用する極めて高度なプロフェッショナル人材」
  • 「L型」→「生産性向上に質するスキル保持者、ローカル人材、職業訓練校化」
  • 昨年秋に文科省有識者懇談会で提言、大きな反響。反発も買った
  • 大学卒業生の殆どは職業人になる一方で、日本の大学は一般教養至上主義
  • 地域経済の中心はサービス産業
  • 運転士、介護士、看護師、医師などの「ジョブ型」の比率が増加
  • そうした産業で安定した仕事や高い所得を得るには、技能教育・実学が大事
  • 経済学部での実学は簿記・会計。企業を分析するための基礎的な「言語」
  • 大学の教員は固定的なので簡単には動かない、強力な政策誘導が必要
  • G型大学は日本で10校もあれば十分

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関連本を読んだこともあるので既知だった部分もありますが、やはり切り口鋭く大胆な提言です。これを実現する場合、かなりの大学教員の職が代わるので、現在の大学教員サイドの反発は必ず起きるでしょう。実際、文科省有識者懇談会は今年3月、「専門職業大学」などの名称で新たな大学の類型を設けるとの報告をまとめたそうで、冨山さんの提言に対してやや腰折れした感があります。

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私は、実学を導入せよという点は賛成です。ただし、教養の課程はある程度はあったほうがいいです。というのも、今になって、教養(今の流行りで言うリベラルアーツ)の勉強をもっとしておけばよかったと思うことが多いからです。教養は、ビジネスにはそれほど意味をなさないかもしれませんが、人生=生きることについての、知見・知恵をはぐくむことには役にたちます。すぐには効きませんが、時間を経ってじわじわと効いてきます。

 

ドラスティックな改革をやろうとすると、反発がきて、出る杭は打たれますから、、

koyamanglobal.hateblo.jp

まずは実学課程を大学にもっと入れて、教養の課程はもっとレベルを上げる改革がいいのではないでしょうか。実学課程の大学は日本に既にあります、「専門学校」という名で。G型というより、TOP10大学と言ったほうがいいかと思います。そこでは、教養・実学課程両方を徹底的にやる、細かなところの改善を地道にやっていったほうが改革実現可能だと思います。

  • 人口減による大学の淘汰は、止めないで促す
  • オンライン学習が充実してきてる(廉価)ので、大学はもっと少なくていい
  • オンライン学習との差別化→大学は入学及び卒業もハードルを高くする
  • 英語は、G型・L型共に、少なくとも普通に会話ができるレベルまでは習得
  • G型(=TOP10の大学)では留学生を積極的に(5割)受け入れる
  • そこでは英語での授業を一般的におこなう

 

「G型」「L型」の経済版の本です。日本が観光大国を目指せば、「L型」の世界での雇用が増えます。

 ではでは。