コヤマングローバルの日記

うつで入院も経験し約3年の休職後、2015年6月から復職。仕事にプライベートに充実していましたが、2021年に再発本格化し現在2度目の長期休職中。うつとよりそいながらの日記や社会・政治・経済・書評・スポーツなど諸々のことを思うままにアップします。

日本語はいらないのか!?

グローバル化がどんどん進んでいく中で、英語の重要性がますます言われています。

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photo by DonkeyHotey

ただ、小中高教育での英語教育の強化を文科省は進めようとしていますが、なかなか順調には進んでいないようです。

www3.nhk.or.jp

中には、英検準1級程度の語学力のある教員が7割を超えているのに、授業の半分以上を英語で行っているのは26%にとどまっている県もあり、文部科学省は「教員が自分の英語力の向上を目指すことも必要だが、何より授業に反映させ生徒の英語力を伸ばすことが大切だ」と話しています。

www.sankei.com

英語教育における小中連携では、課題として「教員間や学校間で取り組む時間がない」という指摘が62.0%に上っています。一方、小中連携で有効な点は「指導内容の相互理解の向上」が67.7%、「児童の中学入学後の英語への意欲・関心が高まる」が63.5%などですが、「児童の中学入学後の英語力向上に結びつく」は32.5%しかありませんでした。小学校の教員は、現在の外国語活動が直接的な英語力向上に結びつくとはあまり考えていないようです。

ー英語を習得するには時間と金とエネルギーがかかるー

私の場合、最初は日系の会社だったんですが、買収されて外資系(欧州系)になって、英語が必要になりました。まだいけいけだったNOVAに行って頑張って、なんとか英会話能力を身につけました(と言っても、第二言語として何とか使えるといったレベルですが)。ただし、かなりのエネルギーと時間とお金を使いました。中高と英語は得意科目だったのですが、それでも苦労しました。

  • 英語(言語全般)の構成:speaking,listening,reading,writing
  • 会社では上記の前半二つが出来ないと話にならない(自分の意見を言わなければ存在しないのと同じ)
  • 学校では上記後半二つが重視されていたから英会話ができなかったのも無理なし
  • とにかく日本はTOEICを重視(ウチもそう)。ネイティブも参ってた
  • 但しTOEICはスピーキングのテストがない。TOEICハイスコアの人が喋れるとは限らない

ー今後の日本の英語教育は割り切りが必要ー

  • リーディング、ライティング(含む文法)は日本人教師
  • ピーキング、リスニングは全てネイティブの方にやってもらう
  • 大学進学校の高校で英語を徹底的にやる
  • 大学では英語の授業
  • それでは、物足りない、遅いと思う親御さんは子息を留学させる(経済的に制限されますが)

小学校から徹底的に英語を勉強させる意見もありますが、私は危険だと思います。まず、日本語(古文、日本の歴史含め)を徹底的に勉強し、それから必要な人や学びたい人が英語を徹底的に学べばいいと思います(留学も含めて)。但し、日本が観光大国をこれから目指すには、簡単な英会話が出来る人も増やしたほうがいいので、英語を忘れない教育を社会人でも気軽にできるよう、国が助成金を出して、高校や大学による一般向けの英会話講座、民間の英会話講座などを強化するべきです。

 

ー英語は重要、でも我々はある国語に住むのだー

わたしが、仕事で、欧州にある本社に研修に行ったり、外国人と仕事をする日々を過ごしていくうちに、どんどん強くなってきた気持ちは、

「わたしは日本人だ、日本人としての誇りをもつ」でした。

 

山本夏彦さんがたびたび引用されていた、思想家シオランの言葉

「我々はある国に住むのではない。ある国語に住むのだ。祖国とは国語であり、それ以外の何ものでもない。」

 

 

ー人口が少ない国は、英語を第一言語にするしかないが、日本はその必要はないー

リー・クアンユー、世界を語る 完全版

リー・クアンユー、世界を語る 完全版

 

 

 英語を公用語にしてシンガポールを発展させた著者の本です。今後の世界情勢についてわかりやすく書かれた本です。 世界情勢について語った本ですので(ただ中国について多く語っていて日本はほとんど触れていないのが納得いかないです)、言語についての言及は部分的にとどまります。ただ、やはり英語の重要性については強調しています。

かつて私は、中国のある指導者に、英語を中国の第一公用語にするよう勧めたことがあるが、あれほど強大で歴史のある国にはやはり現実的でなかったらしい。だが、やはり言語障壁は深刻だ。

ずいぶん極端なことを言ってますね。私は、これは人口が少なくて人を呼び寄せる必要があるシンガポールからみた意見と考えます。グローバル化が進んできた現在と、シオランの時代は違いますので、日本でも英語をもっと徹底的に勉強しましょうとは言えます。ただ、日本は、どんなに人口減少しても5,000〜7,000万人までで、一定規模の国家を維持し、小国までにはなりません。だから、日本人は、日本語を英語より優先すべきで、捨ててはなりません。まず日本語を徹底的に。そしてその次に、英語を徹底的に。やはり、祖国は国語なのですから。

 

ではでは。